医療的ケア児の保育における想いと支援

私たちSmall Stepの医療的ケア児の保育に対する想いは
「違いを認め合い、ひとりひとりが尊重され、
疾患があってもなくても、地域の中で自立し共に生きること」

「職場復帰したいけれど、医療的ケア児を受け入れてくれる保育園が見つからない」
私たちのもとには日々医療的ケア児を抱えるご家庭から悲痛な声が寄せられています。
保育園が医療的ケア児を受け入れるには様々な課題があり対策が必要で、容易なことではありません。

しかし医療的ケア児に限らず保育を必要とする家庭の子どもたちは保育を受ける権利があり、
健康上の理由で入園が左右されるのはあってはならないことです。

私たちは子どもの健康上の理由で保育園の入園が左右される現状を社会問題として捉え真摯に向き合い、解決策のひとつとして医療的ケア児にも対応した保育園を運営しています。
本記事で私たちの保育における想いと活動について知り、賛同していただけたら嬉しく思います。

医療的ケア児についての理解

医療的ケア児とは、日常生活を送るために医療的なケアや管理を必要とする子どものことです。
ひとことで医療的ケア児といっても歩ける子どもから、寝たきりで重度の知的障害と肢体不自由が重複している子どもまで様々です。
厚生労働省のデータによると在宅の医療的ケア児の人数は全国で約2万人いるとされていて、医療技術の進歩に伴い年々人数が増えています。
医療的ケア児が保育を受けるには特別な配慮が必要で、保育者においても専門的な知識やサポートが必要です。

児童福祉法における医療的ケア児の保育園入園権利

医療的ケア児を含む保育を必要とする家庭の子どもたちは、保育園に入園する権利があります。
児童福祉法において保育の必要性と入所について明記されているからです。

市町村は(中略)、保護者の労働又は疾病その他の事由により、その監護すべき乳児、幼児その他の児童について保育を必要とする場合において、次項に定めるところによるほか、当該児童を保育所(中略)において保育しなければならない。児童福祉法第24条

規定に基づき市町村の責務として、保護者の労働や疾病などの理由により保育が必要な子どもたちを受け入れる必要があり、医療的ケアなどを理由に保育園側が入園を拒否するのはあってはなりません。

医療的ケア児を受け入れる保育園の想い

Small Stepが運営する「すもーるすてっぷ保育園」では医療的ケア児を積極的に受け入れています。
看護師が常駐し、安全面や環境に配慮しているため、安心して集団生活を送れる支援体制が整っているためです。
一方であらゆる保育園が医療的ケア児を受け入れることは容易ではないことを理解しており、受け入れに伴う課題もよく把握しています。
(医療的ケア児の受け入れに伴う課題の詳細については、「医療的ケア児の受け入れに伴う6つの課題と対策」をご覧ください。)

私たちの保育に対する想いは「違いを認め合い、ひとりひとりが尊重され、疾患があってもなくても、地域の中で自立し共に生きること」
子どもの健康状態や医療的ケアの有無に関わらず、保育を必要とするすべての子どもたちが平等に保育を受け自立へ導くのが、私たちが行う支援です。
日頃から保育園が医療的ケア児を受け入れるには課題があることを認識しつつ、その課題と真摯に向き合い、全ての子どもたちが平等に保育を受けられることを目指しています。

医療的ケア児と共に目指す社会の実現のために

Small Stepは子どもが疾患に関わらず希望する道を当たり前に進める社会になることを願い活動しています。
具体的な活動内容は医療的ケア児の自立に向けたサポートと、医療的ケア児の受け入れを促進し、保育園運営をサポートすることです。

私たちがこれからも活動を続け、包括的な社会の実現を目指すには活動に賛同し、ご協力いただける方が必要です。
ただいまSmall Stepでは活動に協力してくださる方を募集しております。
私たちの活動に参加して子どもたちの未来に希望を育むサポートをしていただけませんか?
Small Stepの活動や想いにご賛同いただけましたら、下記の協力者募集ページより活動にご協力いただければ幸いです。

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